『トミノの地獄』について -真があって運の尽き-

百科事典全26巻読破のビブリオマニア・麻理の心の琴線に触れたセンス・オブ・ワンダー(コラム&日記)
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真があって運の尽き

『トミノの地獄』について

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「絶対に声に出して読めない『トミノの地獄』」という記事があちこちのブログやサイトにリンクが貼られ噂になっていますのでここらでコメント。

この噂をネット上で紹介したのは当ブログが最初です。記事を書く前に、『心は転がる石のように』で著者の四方田先生がおっしゃっていることは本当だろうかとあちこち調べたのですが、当時「トミノの地獄」のGoogleの検索結果は10件ほどで、西条八十について、Amazonなど書店のページ、この詩がお好きな方の紹介記事ぐらいでした。

心は転がる石のように』は2004年12月の発行で、以前から四方田先生のファンである私は、出版されてすぐに注文しました。記事を書いたのは1月14日です。小さなコミュニティでの「呪いの詩」の噂はあったのだと思いますが、おそらく四方田先生が一番最初に公にされたのだと思います。

噂が大きくなったのはたまたま私が入院したり体調をくずしたりしてしまったからでしょう。いろんな方からご心配、お問い合わせをいただいたりしますが、私は無事ですよ。大丈夫。

この一件について、『とりあえず月配列とかのブログ』のUジローさんが面白いご意見を書かれています。曰く「ブログは都市伝説との相性が抜群に良い」。ブログにおいてはトラックバックやコメントによって情報が二次曲線的に大きくなりやすい性質があるのでしょうね。

さて「この詩は本当に呪いの詩なのか?」という質問に対しての私の考え。「呪い」はそれを信じる人の心にあると思っています。暗示や催眠のようなもの。心の底から信じ切っている場合はもちろん、潜在的に信じたいと本人が思っているときに効力があるのでしょう。

日本人の持つ言霊信仰は否定しませんし、オカルト現象にはとても興味があります。でも入院は単なる偶然と考えています。そして今回のことは100%「凶事」ということではありませんでした。数百通に及ぶ読者のみなさんの励まし、寄せ書きまでいただきましたし、体力も回復してやる気も以前より出ました。こんな嬉しいことないですよ。人間万事塞翁が馬ですよ。

ブログによって噂が広まるメカニズムは、社会心理学的における都市伝説研究で1本論文が書けるほど興味深い現象ですね。四方田先生はどうお考えになるかなあ。

噂に振り回されたくない人へ。まず原典にあたってみましょう。『心は転がる石のように』『砂金』を読んだり、どのような経緯で噂が広がったか調べてみてはいかがでしょう。そういうプロセスも結構大事だったりしますよ。【麻理】

心は転がる石のように―Papers 2003‐2004心は転がる石のように―Papers 2003‐2004
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『トミノの地獄』についてはたった数ページしか書かれていません。でも博識な四方田氏。他のエッセイもとても勉強になりますよ。(麻理)


今日のサイト


世間はどのくらい狭いのか(Excite Bit コネタ) - エキサイトニュース

「人類60億人6人繋がれば他の誰とでも人の輪が出来ている!」すごい、タモさん、すごいよ!

初出:2005年 4月 16日

再掲載:2013年07月17日

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