数百年後も有名人になる方法 -真があって運の尽き-

百科事典全26巻読破のビブリオマニア・麻理の心の琴線に触れたセンス・オブ・ワンダー(コラム&日記)
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真があって運の尽き

数百年後も有名人になる方法

【カテゴリ:センス・オブ・ワンダー】 | |
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福沢諭吉(1834〜1901)、ご存じお札の顔ですね。彼は死後100年経っても知らない人のいない有名人。どうしたら彼のようになれるのでしょうか? そこでこんなお話をご紹介しましょう。

1880年代のこと、ある夫婦がアメリカのハーバード大学を訪れました。彼らはどうしても学長に会いたいと訴えます。しかし秘書は質素な身なりの彼らにさっさと帰ってほしかったため、何時間も待たせた上、しぶしぶ学長のチャールズ・エリオット(1834〜1926)に引き合わせました。

夫妻は言いました。

「私たちの息子はハーバードの学生でしたが去年亡くなりました。息子はこの大学がとても好きだったのでぜひとも寄付をさせてください」

しかしエリオット学長は彼らの貧しい服装を見て

「そういう申し出はたくさんありまして、いちいち亡くなった学生の銅像など建てていられませんな」

と冷たく言いました。

でもどうしても寄付をしたいという夫妻に学長はいらいらして皮肉を言いました。

「そうおっしゃるなら大学に建物でも寄付してもらえますかね。これだけの予算がかかりますが」

その金額を聞いて夫妻は驚きの表情を浮かべ、帰っていきました。

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後にこの夫妻はカリフォルニアへ旅立ち、大学の建設に着手しました。そう彼らこそは鉄道王・リーランド・スタンフォード(1824〜1893)とその妻。ありあまる資産を持つ米国屈指の大金持ちだったのです。

夫妻は学長から聞いた建築費があまりに安いので驚いたんですね。スタンフォード夫妻の設立したスタンフォード大学は、現在ハーバード、MITに並ぶ名門大学です。あらら、エリオット学長、残念でしたね。

……とまあ水戸黄門のような胸のすく話ではありますが、これ実はネットで話題になった「伝説」で事実ではありません。

ハーバード大のサイトスタンフォード大のサイトによると、スタンフォード夫妻とエリオット学長が会見したことやスタンフォード夫妻が大学を亡くなった息子のために建てたことは本当ですが、かなり脚色が入っているようです。それにしても教訓的な面白い話ですね。

「スタンフォード」の名前が世界中で知られているのは大学を建てたからです。福沢諭吉ももし大学を設立していなければ、小泉首相や塩川元財務大臣が慶應義塾大学出身ではなくなりますから、お札の顔になっていなかったかも。

早稲田大学の大隈重信や津田塾大学の津田梅子など、大学の創設者は現在でも偉人として認められています。偉人になるためには、銅像なんて建てたってだめだめ。クーデターが起こったらぶち壊されてオークションに出されるのがオチ。

後生まで名を残したい人は大学を作ってみるのが有効な方法です。【麻理】

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風邪はさらに悪化。ぜんそくを併発し眠れません。そんなわけで起きて更新してます。『トミノの地獄』のせいじゃないと思いたいです。違うよね?

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はあ〜ムズカシ。焦ります。

初出:2005年 1月 16日

再掲載:2013年05月17日

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